入籍(結婚)したら結婚式の有無に関わらず、お世話になった方・親しい方へはこれまでのお礼を兼ねて入籍(結婚)報告をしましょう。その際にはちょっとしたギフトを添えるのもよいアイデアです。ここでは、報告するお相手(家族・会社・友人)別に、報告時のマナーやギフトの選び方をご紹介します。
「入籍」と「結婚」の違い
「入籍」と「結婚」は、イコールというイメージがあります。たとえば結婚報告の場面で「入籍しました」と聞いても違和感がありませんが、実際にはこの2つの意味は異なります。
入籍
入籍届を提出して、パートナーの戸籍に、もう一方が入ること。たとえば、子どもがいる方が再婚する場合、パートナーの戸籍に入ることで、子どももパートナーの氏となります。
結婚
婚姻届を提出する。この場合、お互いの親の戸籍から抜けて、新たに2人の戸籍が作られる。
このように、結婚と入籍は内容の異なる手続きです。
結婚式はせずに婚姻届を出すというカップルが「入籍だけします」と報告したり、、芸能ニュースの見出しで「電撃入籍」と書かれたりしますが、実際には一方の籍に入る(入籍)ではなく、新たに戸籍を作る(婚姻)ことを指していることも多く、両者は混合されがちです。違いにこだわる必要はありませんが、予備知識としておさえておくとよいでしょう。
また、この記事では、「結婚式などをせずに、婚姻届を出すケース(結婚)」と、「パートナーの戸籍に入るケース(入籍)」、どちらであっても共通するギフトマナーを紹介しています。
入籍(結婚)報告は、親→上司→同僚&友人の順に
婚姻届け(または入籍届)を出したら、身近な方へご報告をしましょう。報告はまず「ご両親や兄弟姉妹」、それから「上司」、「同僚と友人」の順が一般的です。
いずれの場合も報告がメインですから、ギフトといってもおおげさな品ではなく、数千円程度の和菓子や洋菓子、果物などの消え物で問題ありません。次項からは、それぞれの入籍報告のマナーとギフトについて解説します。
ご両親(ご家族)への入籍報告のギフト
婚姻届(または入籍届)を出したら、まずご報告すべきはご両親や兄弟姉妹です。できるだけ2人そろって訪問したいところですが、コロナ禍など往来を控えるべきタイミングなら、いったん電話や手紙でご報告して、落ち着いてからあらためてご挨拶にうかがうなど、直接訪問以外の方法も検討するとベターです。
また、これまでお互いの実家へ行き来があったとしても、「親しき仲にも礼儀あり」です。おうかがいする際にはいつもより身だしなみを整えて、ご報告時には丁寧な言葉遣いをこころがけると、ご両親もより安心してくださるでしょう。
結婚ごあいさつのマナー ご両親に好印象の報告&手土産の渡し方
上司や同僚への入籍報告は、順番とタイミングに配慮を
会社の方へ報告する際は、順番が大切です。まずは直属の上司、それから先輩・同僚・後輩へ入籍(結婚)報告をしましょう。タイミングが合わないなどの理由で上司以外に先に報告した場合には、人づてに上司に伝わることのないよう「報告は自分でしたいので、言わないでほしい」とお願いしておきます。
また、入籍(婚姻)はプライベートなことですから、業務中の忙しいときに報告するのは避けるべきです。特に上司への報告は就業前や休憩時間などを利用して、「少しお時間いただけますか」とアポイントをとっておくのがおすすめです。
「入籍報告」としてのギフトは不要ですが、先に連名で結婚祝いをいただいていた場合や、結婚式でお休みをした場合などは、みなさんでシェアできるよう個包装された洋菓子などを人数分用意して、「結婚内祝い」としてお渡ししておくと安心です。
友人への入籍報告のギフト
友人へ入籍報告をする際のギフトの用意は、特に決まりはありません。たとえば、友人がすでに結婚しているなら、その際の報告時にしてくださったことに合わせるのがひとつの目安になります。
また、結婚の相談相手になってくれた友人には、お世話になったお礼にプチギフトを用意したり、食事に招いて報告したりするのも良いアイデアです。
お祝いをいただいた方には「結婚内祝い」を
結婚祝いをくださった方へは、結婚式の有無や、延期、キャンセルに関わらず、「結婚内祝い」をお贈りしましょう。「結婚内祝い」はいただいてから1カ月以内を目安に贈るのがマナーで、実際の入籍(婚姻)のタイミングは無関係であることに注意が必要です。
また、これまで内祝いは「直接訪問して手渡しするのが最も丁寧」でしたが、新型コロナウイルスの流行によってマナーにも変化が起きています。宅配でお贈りしたり、高級米や入浴剤、アロマグッズなど定番のなかでもお家時間を楽しめるものを選んだり、その時々に合わせて臨機応変に検討しましょう。