季節のご挨拶である「お歳暮」と「お中元」。それぞれ贈る意味に違いはあるのでしょうか。お世話になっている方に感謝の気持ちを伝える大切な機会ですから、お歳暮とお中元のそれぞれの意味をしっかり理解しておきましょう。
お歳暮・お中元、時期違いに込められた意味
お歳暮は11月末〜12月20日ごろまで、お中元は7月から8月中旬までにお贈りするのが主流です。年の瀬にお贈りするお歳暮は、1年間お世話になった方へのお礼と、これからもよろしくお願いしますという気持ちを込めてお贈りするもの。お中元は、半年間のお礼と、暑中お見舞いの気持ちを込めてお贈りするものです。
お歳暮を贈る時期一覧
お歳暮は一般的には11月末ごろから12月20日ごろまでに贈ることが多いようです。12月中旬以降に贈るといった地方もあります。
もし手配が間に合わないなどの理由で、上記の時期に届かない場合は、「お年賀」や「寒中見舞い」としてお贈りします。
【お年賀】関東地方では1月7日の松の内まで / 関西地方では1月15日まで
【寒中見舞い】お年賀の時期以降〜立春(2月4日頃)まで
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お中元をお贈りする時期一覧
お中元は地域によって贈る時期に違いがあります。お相手の住む地域の慣習に合わせたい場合は、あらかじめ調べたり、その地域の事情に詳しい方に教えていただいたりするとよいでしょう。
【北海道・東海・関西・中国・四国】7月中旬~8月15日
【東北・関東】7月初旬~7月15日
【北陸】7月初旬~7月15日、7月中旬~8月15日(地域によって時期が異なる)
【九州】8月1日~8月15日
【沖縄】旧暦の7月15日まで
上記のお中元シーズンを過ぎてしまったら、暑中見舞いや残暑見舞いとしてお贈りします。
【暑中見舞い】7月15日~立秋(8月8日頃)
【残暑見舞い】立秋~8月末
お歳暮・お中元の熨斗の違い
お歳暮・お中元をお贈りする際、熨斗(のし)はどちらも「紅白の蝶結び」が選ばれます。蝶結びはほどいても何度も結び直せることから、何度あってもうれしい事やお礼に使われます。例えば出産や長寿のお祝い、七五三や入学・卒業など子どもの成長に伴うイベント、お歳暮・お中元、内祝いなどです。
熨斗は同じですが、お歳暮・お中元では表書きが異なります。各シーズン中は「御歳暮」「御中元」とそれぞれ合ったものを表書きとし、シーズンを外れた場合には、時期に応じて前述の一覧を参考にして表書きを入れましょう。
「お歳暮」「お中元」は、基本的に継続して贈るもの
お歳暮やお中元は一度お贈りすると、その後は毎年、習慣的にお贈りするものとされています。昨年は贈ったが、今年は贈らないというのは失礼にあたりますから、贈るかどうか迷った際には今と今後の関係性を踏まえたうえで決めるようにしましょう。
どちらか一方だけを贈るなら「お歳暮」を優先
お歳暮とお中元は、必ず両方お贈りする必要はありません。どちらか一方だけお贈りしたいのであれば、「お歳暮」をお贈りするようにしましょう。「お中元」は半年間のお礼とご挨拶、「お歳暮」は一年間の締めくくりのお礼とご挨拶と考えられるので、「お歳暮」のほうに重きがおかれます。
もし両方お贈りしていて負担になっている場合には、「お中元」をやめて「お歳暮」だけにしても良いでしょう。その際には夏のご挨拶として暑中見舞いのはがきをお贈りするのがおすすめです。
もし“一度だけ”贈りたいときには
お歳暮・お中元といった継続的な贈答のやりとりはしないまでも、お世話になった方に一度だけお贈りしたいという場合には、熨斗の表書きを「お礼」としたり、無地熨斗を選んだりしてお贈りしましょう。そうすることで、継続的な贈り物とはならず、お相手に感謝の気持ちをお伝えできます。