手土産を持っていくことになったら、商品を選ぶことだけに意識が向きがちですが、渡し方も重要なポイントです。渡すタイミングや添える言葉など、なにげない振る舞いが自身の印象を良くも悪くも変えてしまいます。気持ちよく手土産を受け取ってもらえるよう、相手を立てる渡し方のポイントをご紹介します。
手土産を渡す正しいタイミングは?
訪問する際は「あいさつの後、椅子や座布団につく前」
訪問先に着いたらすぐにお渡ししたくなるかもしれませんが、手土産をお渡しするタイミングは、部屋へ通されてあいさつして椅子に掛ける前か、座布団に座る前にお渡しするものとされています。
玄関で渡して良いのは、氷菓や生鮮食品、お花など、早く包みをほどく必要がある品に限られます。
接待の際は「相手がお帰りの際に」
飲食店での会食の際は、あいさつの直後に手土産をお渡しすると相手の荷物になり、帰るまで手土産の扱いに気を遣わせてしまいます。そのため、二軒目以降へ移る場合もこちらが持って移動し、相手がお帰りになるタイミングでお渡しするのが最適です。
お詫びの際は「まず謝罪し、相手のお許しが出てから」
訪問先で手土産をお渡しするといっても、特殊なのがお詫びに伺う場合です。部屋へ通されて謝罪のあいさつをした後、と考えれば普通の訪問と同じですが、相手が謝罪を受け入れる前に手土産を差し出したのでは、不手際をモノで解決するような態度にも見えかねません。相手からのお許しを得てから、あくまでも手土産としてお渡ししましょう。
手土産の正しい渡し方は?
紙袋や風呂敷を取り、包みの正面を相手へ向けて
手土産を持参する際には、商品を紙袋や風呂敷に入れて、包みが汚れないように使います。基本的にお渡しする際は、紙袋や風呂敷から取り出して、両手で包みの正面を相手へ向けてお渡しするのがマナーです。
あいさつは謙遜し過ぎずさりげなく
お渡しする際、「つまらないものですが」「お口に合うかわかりませんが」といった言葉を添える方も多いのではないでしょうか。使用されることの多い表現ですが、謙遜が過ぎる、形式的だとしてあまり好まない方もいるようです。
「心ばかりのものですが」「少しですが皆さんでどうぞ」「評判の味と聞きまして」など、よりさりげない表現にするのが無難でしょう。ポジティブに捉えられる表現のほうが受け取る側もうれしいものです。
お帰りの際のお土産は一言断って袋のままでも
会食などでお帰りの際にお渡しする手土産は、手さげ袋から取り出してお渡しすると相手のお手間になってしまうこともあります。「袋のままで失礼します」と一言断って手さげ袋のままお渡しすると、そのまま持ち帰れてスマートです。
風呂敷包みは返却の気遣いをさせることになりますので、ラッピングとして贈り物に含める場合や、紙袋と同様に扱えるような簡易的な風呂敷以外は避けた方が良いでしょう。
喜ばれる手土産の選び方
最後に、喜ばれる手土産の選び方についての記事をいくつか紹介します。数ある商品の中から相手の趣味嗜好に合うものを選ぼうと思っても意外と難しいものです。また、いつも同じものを選んでいるという方もたまには新しい手土産を探してみてはいかがでしょうか。