意外と知らない！？ 入学祝いで覚えておきたい表書き･のしのマナー

入学祝いの「のし」のマナー

そもそも「のし」ってどんなもの？

古来、慶事の贈答品には掛け紙をかけて水引を締め、右上に「のしあわび」という干したあわびを添えていました。現代では、掛け紙に「水引」「のしあわび」を印刷したものを「のし」と呼んでいます。

水引には「結び切り」「あわじ結び（結び切りの一種）」などのほどけない結び方と、「蝶結び（花結び）」など何度でも結び直せるものがあります。

前者は結婚や快気祝いなど「繰り返したくない」お祝いに、後者は出産祝いや新築祝いなど「何度あってもいい」お祝いに用いられます。入学祝いは何度あってもいいお祝いなので「蝶結び」の水引を選びましょう。

ちなみに関西では「どのお祝いにもあわじ結びで」とされているようです。

入学祝いは、お祝いの気持ちを表す「外のし」で

のしの掛け方には、包装紙の内側に掛ける「内のし」と、包装紙の外側に掛ける「外のし」があります。入学はお相手にとって喜ばしいできごとですので、お祝いの気持ちを伝える「外のし」を選びましょう。

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のし袋は地域や慶弔で折り方が異なるので注意を

のし袋は、関東では上下を折り返す「多当折型」、関西では風呂敷包みのように折る「風呂敷折型」、または正面にひだをつける「ひだ折型」が一般的です。お相手の住んでいる地域に合わせて選びましょう。

いずれの型も、お祝いと弔事で折り方が異なるので注意しましょう。また、包む金額に合わせてのし袋の格も変える必要があります。比較的少額なら「封筒型」ですが、高額の場合は華やかなものを選びましょう。

こちらの記事も参考にしてみてください。

入学祝いののしの書き方

入学祝いの表書き（のし上に書く贈答用途名）には、他のお祝いと比べてもさまざまなバリエーションがあります。
一般的には「御入学祝」「入学御祝」「祝御入学」などですが、入学されるお子さまの年齢に合わせてメッセージを入れたり、「合格御祝」「祝合格」などとすると喜んでいただけるでしょう。
名入れ（のし下に書く名前）は、苗字のみ・フルネームどちらでも問題ありません。慶事ですので、濃い墨色の筆ペンや筆で書くのが良いでしょう。

入学祝いに現金を贈るときのマナー

入学祝いのギフトの選択肢として、現金を贈る場合もあるでしょう。現金を贈る際に覚えておきたいマナーについてご紹介します。

中袋の書き方

中袋には「表面」と「裏面」があります。
表面には金額を記入します。数字の部分は旧字体で、他の部分は大字（重要書類に使う漢数字）で書きます。3万円を入れた場合は「金参萬圓也」と記入します。

裏面は、封筒の継ぎ目に対して向かって右下に住所、左下に名前を記入します。書きにくい継ぎ目に対して書くことが「へりくだる」姿勢を示します。お相手がお祝いを整理しやすくするためにもしっかり記入しましょう。

お札の入れ方

入学祝いのお金には「新札」を入れます。あらかじめ銀行で用意をしておくようにしましょう。
また、お札の肖像画が描かれている方がのし袋と同じ向きで、かつ入口側になるように揃えて入れます。お金を取り出したときに、一番最初に肖像画が見えるように入れましょう。

ご祝儀袋の折り方

ご祝儀袋の裏側は「幸せが受け止められますように」という意味を込めて、先に上を折ってから、下を折ります。

反対に不祝儀袋は「不幸が再び来ないように、上から下に流す」という意味で先に下を折ってから、上を折ります。