2018年2月7日に行われた「第2回リンベル カタログギフトラッピング大賞」表彰式終了後のインタビューで、ブライダル部門、永年勤続表彰部門それぞれの部門で大賞と優秀賞に選ばれた4名の方にお話を伺いました。受賞された喜びと共に、水引や和紙という日本の伝統文化に対する想いも語ってくださいました。
インタビューの様子は前後編でお届けします。今回はブライダル部門のお二人です。
(社)全日本ギフト用品協会の認定校、Ribbon Kuniko(リボン クニコ)の岡田 邦子先生の下でアシスタント講師をしています。また、私自身もカルチャ―スクールでギフト・ラッピングの講師を務めています。
普段の活動の中でコンテストに出場する機会はなかなかありませんが、作品展やコンテストに応募することによって、自分の中で「もっといいものを作ろう」という思いが活性化しますし、ステップアップできるという気持ちがあり、昨年に引き続き応募しました。
結婚式の引き出物というよりも、小さい頃から可愛がっていた姪っ子が結婚する場面をイメージして、「このカタログの中から好きなものを選んでね」と語りかけるような、そういう気持ちで素材を選び、デザインしました。
包装紙のデザインは一見すると白と花柄ですが、実は両方とも菊の柄になっています。季節を問わず、二匹の雄蝶と雌蝶がお花畑をいつまでも仲良く飛ぶように、幸せな家庭を築いてほしい、そんな気持ちを込めました。
現代社会は、お付き合いや思いやりといった文化が薄れてきたり、ラッピングにしてももっと簡単な方がいい、等言われます。一方で、ラッピングの技術は進化し続けていますし、やればやるほど色々見えてくるものがあります。
ラッピングは、もらった人が贈り手の気持ちを感じるツールだと思います。形式やしきたりもあるけれども、一番大事なのは相手を想う気持ちだと思います。私はこれからも、相手を想う気持ちが伝わるラッピングを心掛けていきたいと思います。
普段はラッピングとは全く関係ない仕事をしています。ラッピング自体は子供の頃からすごく興味があり、その思いはずっと胸の中にしまっていました。
はじめは登坂恵子先生の下でクイリングペーパーを習っていたのですが、先生のすすめでラッピングの勉強も本格的に始めました。勉強を始めてから約2年で初級、中級を取り、去年の11月に講師資格を取りました。
これからのお仕事に繋げていければという思いで今回ラッピング大賞に応募したのですが、初の応募でこのような賞をいただくことができて驚いています。とても嬉しかったので福岡から(授賞式のあった東京まで)飛んできました(笑)。
白無垢と純白のウェディングドレスをイメージして作りました。襟の部分は花柄が花嫁、金の部分が花婿です。幸せいっぱいの想いをひとつにするという意味を水引で表しました。
ラッピング仲間と勉強した時の楽しい想いを思い出しながら気持ちを込めて包んでみました。これなら、私がもらっても嬉しいと思うし、見てもいいなと思えるものができたと思います。
ラッピングを通じて、贈った方に喜んでいただけるのはもちろん嬉しいですが、一方で水引や和紙を使った作品になると、若い子には「古い」と思われてしまうことも多いと思います。
ですから、上手に「洋」の要素を取り入れながら、少しでも若い子にもきれいと思ってもらい、そこから水引などの文化に繋げられる作品を作っていけたらいいなと思っています。
お二人ともありがとうございました。
次回は永年勤続表彰部門の大賞、優秀賞のお二人にお話をお伺いします。どうぞお楽しみに。