結婚式に適した服装は? 押さえておきたいマナー、注意点を解説

イラスト:「新郎より目立ってどうするの!」と母親に叱りつけられた、紋付きシルバーの羽織袴を着ている男性。「え。成人式のじゃダメかな…」と照れ笑い。

結婚式に招待された場合、多くの方がどのような服装で参加するべきか頭を悩ませるのではないでしょうか? めでたい席を気持ちよく盛り上げるために、誰にもひんしゅくを買うようなことのない服装で参加したいものです。

そこで今回は、結婚式に適した服装を立場別に紹介します。

【男性ゲスト】結婚式に適した服装

新郎・新婦と被る白スーツはNG

白は結婚式の主役である新郎・新婦のテーマカラーといわれます。ゲストが白そのものの服装を避けることはもちろん、白にほんのり色が付いた程度のいわゆる「ペールカラー」など、白っぽい服装も控えた方がよいでしょう。一般的には、男性ゲストは黒かダークカラーのスーツが多いようです。
ちなみに、新郎・新婦が和装で仏式・神前式を行うなどの、いわゆる「和婚(和式婚)」であっても、主催側からのドレスコード指定などがない場合、ゲストはスーツなどの洋装で出席して構いません。

暗いコーディネートもNG

黒かダークカラーのスーツが一般的だといっても、スーツもネクタイもすべて黒では喪服のように見え、お祝いの席にふさわしいとは言えません。シルバーグレーや明るめの紺、バーガンディ(えんじ)など上品な色柄のネクタイを選ぶなど、ダークカラーのスーツでもお祝いらしい明るさを心がけましょう。また、黒や紺などダークカラーのシャツもフォーマルな装いとは見なされませんから、定番である白シャツか、ごく大人しい色柄のシャツにとどめましょう。

靴・靴下にも気を配る

結婚式のゲストは革靴が基本です。足を怪我していて革靴が履けないなど特段の事情がない限り、スニーカーやブーツ、サンダルで出席するのは避けた方がよいでしょう。また、靴下もくるぶしが出るスニーカーソックスなどは避け、パンツの裾から素足が見えない丈を目安にしましょう。

【女性ゲスト】結婚式に適した服装

露出し過ぎず、上品さが感じられるデザインがおすすめ

フォーマルを意識したドレスやワンピースは、肌を露出し過ぎないデザインになっています。例えば、スカート丈も長すぎず短すぎず、膝が隠れる程度が上品で華やかさもあっておすすめです。ノースリーブのドレスは、肩が露にならない程度のデザインにとどめ、ボレロやショールなどの羽織物も用意しておきましょう。

いわゆる「和婚(和式婚)」でも、主催側からのドレスコード指定などがない場合、ゲストは洋装で出席して構いません。新郎・新婦に合わせて和装で華を添えるのももちろんOKです。

白・薄いイエローはNG

男性ゲストと同様に、花嫁の色とされる白や、白と見間違えるようなペールカラーは避けましょう。黒やダークカラーも喪服のように見えかねませんから、アクセサリーやヘアアレンジでお祝いの席らしい華やかさをプラスしたいところです。

靴は細いヒールのものを

女性ゲストの靴はパンプスが基本です。ブーツやサンダルは、洋服に合わせた華やかなデザインであっても「適さない」と見る向きがあることを意識しておきましょう。またパンプスであっても、ヒールがなかったり、太過ぎたりする靴はカジュアルな印象が強いので、心配であれば細めのヒールを選ぶようにしましょう。

ストッキングはナチュラルなものを、アクセサリーは目立ち過ぎないものを

ストッキングは肌色に近いナチュラルなカラーを選びましょう。黒ストッキングは喪服を思わせますし、カラータイツはカジュアルすぎて適していません。また、華やかなアクセサリーは重要ではありますが、あまり目立つと品のない印象になってしまいます。大ぶり過ぎないか、ギラギラし過ぎないかなど、周囲の意見も聞きながら選ぶようにしましょう。

ただし挙式のスタイルや挙げる場所によっては例外も

リゾートウエディングやカジュアルウエディングの場合、ハワイや沖縄での結婚式なら柄物のアロハシャツやかりゆしウェア、サマードレス、ノースリーブ、ハーフパンツOKといった風に、その場に合うカジュアルな服装が好まれるケースも多々あります。

新郎新婦から招待状の時点で「ハワイアンスタイルでお越しください」などのドレスコード指定があればそれに従いましょう。ただし「平服でお越しください」という指定はカジュアルではなく「略礼装(セミフォーマル)」を指すもので、男性ならスーツ、女性なら落ち着いたアンサンブルやワンピースなどの服装が適切です。判断しにくい場合は、お祝いのメッセージと一緒に確認して、TPOに合った服装でお祝いしましょう。

【家族・親族】結婚式に適した服装

父親

父親の服装は、一番格の高い「正礼装」が基本です。洋装なら昼は「モーニング」、夜は「燕尾服」になりますが、燕尾服の代わりに準礼装の「タキシード」を着ることも増えてきました。またカジュアルな結婚式であれば「準礼装」で、昼は「ディレクターズスーツ」、夜は「タキシード」です。和装の場合は、やはり最も格の高い五つ紋付き羽織袴が一般的です。

母親

母親の服装も、最も格の高い「正礼装」です。洋装の場合、昼は「アフタヌーンドレス」、夜は「イブニングドレス」になりますが、露出の多いイブニングドレスに代えてアフタヌーンドレスやスーツを着ることも。和装の場合は、父親同様五つ紋付きの「黒留袖」が一般的です。

兄弟姉妹・いとこ

男性の場合、ブラックスーツやダークスーツなどが多いようです。かつては白い光沢のネクタイが定番でしたが、若い世代を中心に、白以外のネクタイを締めることも増えています。選び方については、男性ゲストの場合と同様です。女性の場合、立場や年代を問わずフォーマルワンピースが定番ですが、未婚であれば振袖を着ることも多いようです。

おじ・おば

新郎・新婦のおじの場合は、ブラックスーツやタキシードなどが一般的です。またおばの場合、洋装であれば上品なフォーマルワンピースやアンサンブル、ツーピースなどが多いようです。母親が和装の場合はおばも黒留袖か色留袖を着たり、カジュアルな結婚式の場合は訪問着を着たりすることもよくあります。

お子さまが参加する場合の服装は?

学校の制服も正装

お子さまが結婚式に参加する場合、男の子ならジャケット・シャツ・蝶ネクタイに半ズボン、女の子なら上品なワンピースなど、いわゆる「キッズフォーマル」と呼ばれる服装が参考になるでしょう。また、幼稚園や学校の制服も正装とされています。ただし普段から着ているものですから、シャツやスカート、ズボンなどをしっかりとクリーニングして、晴れの席にふさわしい服装を整えてあげましょう。

二次会に参加するときの服装は?

二次会の服装は会場の雰囲気を軸に考えるのがおすすめ

二次会の服装マナーは、結婚式や披露宴に比べてグッとカジュアルになることも多いようです。一次会の服装のまま参加してもよいですし、二次会から参加したり、着替えてから出席したりする場合は、会場の雰囲気などを事前にリサーチし、場に合った服装を選ぶのがおすすめです。例えばカジュアルな居酒屋風の店なら、ジーンズやTシャツ、サンダルなどを避けておけば悪目立ちすることはないでしょう。一方、格式のあるホテルや高級レストランの場合は、フォーマル度の高い服装を選びたいところです。

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