取引先やお客さまへ、感謝の気持ちを伝えるお礼状。ビジネスでお礼状を書く際には、正しい書き方を覚えておきたいものです。今回はビジネスシーンでのお礼状の書き方や注意点を、例文とともに解説します。
ビジネスシーンでお礼状を贈るのはどんな時?
ビジネスにおいて、お礼状を送るシーンは多岐に渡ります。例えば、以下のような場面です。
お礼状を贈るタイミング
お礼状を送るタイミングは「できるだけ早めに」が原則です。お礼状を送るようなきっかけが起こってから3日以内くらいを目安にするとよいでしょう。例えば退職なら「送別会」「退職日」などから3日以内に、イベント参加や贈答品をいただいた場合も当日から3日以内にお送りしましょう。
ただし、中には3日以内にお礼状を送るのが難しいシーンもあります。結婚式や披露宴の列席に対するお礼状は「式から1ヶ月以内」、出産祝いも「いただいてから1カ月以内」が目安とされています。
品物も一緒に贈るべき?
品物とお礼状は別のものですので、ケースバイケースです。例えば、すでに送別会で贈り物をお渡ししている場合もあるでしょうし、結婚式や披露宴では引出物をお渡ししていることが多いはずです。そのような状況では、お礼状と一緒にさらに贈り物をする必要はありません。
また、お歳暮やお中元は基本的にお返しのいらない贈り物ですので、くださった贈り先さまに贈るのはお礼状のみで構いません。お付き合いの上でお返しをする場合でも、お礼状はきちんと用意しましょう。
お礼状の書き方のポイント&注意点
お礼状には、書き方のポイントがいくつかあります。ポイントをおさえておけば、ことあるごとにサッとお出しできるので便利です。
目上の方、取引先、恩師へのお礼状は、手紙ならより丁寧に
目上の方・取引先・恩師などへお礼状を送る際には、便箋と封筒が望ましいとされています。とはいえ、「ハガキでは失礼だ」というわけでもありません。
退職や転勤など一度しか訪れないシーンでは封書で、お歳暮など毎年のことならハガキでといったように使い分けてもいいですし、贈り先さまとの関係の深さによって検討しても構いません。
封筒と便箋の選び方
ビジネスシーンで用いるお礼状の封筒は、一重の無地・白封筒が最も一般的です。横書きでも縦書きでも構いませんが、縦書き封筒は宛名が美しく見えますし、カタカナやアルファベットの多い宛名なら横書きのほうが見やすいでしょう。
中身が透けて見えるのが気になる場合には、二重封筒も便利です。生成りのような少し色が入ったものもよりも、真っ白なほうがよりフォーマルです。
便箋は罫線入りまたは無罫の入った白が基本です。柄ものを選ぶ際には、淡い色のものやワンポイントを選び、華美過ぎないようにします。封筒と同様に縦書きのほうが日本語は美しく書けて丁寧な印象がありますが、文章にカタカナやアルファベットが多いなら読みやすさを考慮して横書きを選んでもOKです。
便箋は三つ折りにして封筒に入れましょう。A4サイズの便箋なら「長3封筒(縦書き)」「DL封筒(横書き)」「長3カマス封筒(横書き)」などがぴったり収まります。B5サイズの便箋なら、「長4封筒(縦書き)」「洋6カマス封筒」が適しています。
お礼状の例文
ここからは、お礼状の例文をご紹介します。ギフトコンシェルジュではシーンに合わせた例文を多くご用意していますので、ぜひ参考にしてみてください。
また、フォーマルな手紙は「拝啓」で書き始めます。より丁寧にしたい場合は「謹啓」を用いるとよいでしょう。これを「頭語」と呼び、何を使ったかによって、文末の「結語」が変わります。「拝啓」なら「敬具」、「謹啓」なら「謹白」「謹言」(「敬具」でも間違いではありません)がセットです。
会食(接待)のお礼状
お歳暮のお礼状
お中元のお礼状
メールでお礼状を出す場合
現代では、メールでお礼状を出すことも増えてきました。贈り先さまと親しい場合や、急ぎ届いたことをお伝えしたいといった場合には、メールでお礼状を出しても構いません。件名は一目で「お礼状」であることがわかるようにしておきましょう。
また、手紙やハガキでは最後に贈り主の名前を記載しますが、メールの場合は不要です。贈り先さまの名前は、メールでは文頭に記載します。