お中元は日ごろの感謝を伝える、夏の最中の贈り物です。地域によって贈る時期に差があるため、2024年のお中元はいつからいつまでなのか気になりますよね。今回は2024年のお中元の時期や基本的なマナーについて解説します。
そもそもお中元とは?
お中元とは、お世話になっている方や目上の方に、日ごろの感謝の気持ちを伝えるために品物を贈る習わしです。暮れのお歳暮も同様の意味を持ちますが、お中元はお正月からこの頃までの半年間のお礼、お歳暮は1年間のお礼という違いがあります。
お中元の起源は中国の道教の行事「三元」にあるとされます。三元とは1年を上元・中元・下元の3つに分けて、それぞれのはじめ(=元)の日を、道教の神様の誕生日として祝うものです。この中元が、日本ではお盆のルーツ「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と結びつき、江戸時代以降にはご先祖さまへのお供えに加えて、“お世話になった人へ贈り物をする”習慣に発展したようです。
お中元を贈る時期は地域差がある
お中元をお贈りする時期は、全国的には7月から8月中旬までです。地域差があるため、お相手のお住まいの地域に合わせる場合は、事前に確認しておくとよいでしょう。
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北海道・東海・関西・中国・四国
- 7月中旬~8月15日
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東北・関東
- 7月初旬~7月15日
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北陸
- 7月初旬~7月15日。地域によっては、7月中旬~8月15日
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九州
- 8月1日~8月15日
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沖縄県
- 旧暦の7月15日(2023年は8月30日)までにお中元を贈るのが一般的です。
地域差が生まれたわけ
お中元の時期に地域差があるのは、明治改暦以降にお盆を新暦に合わせた地域と、旧暦のままとした地域があるためです。ちなみに、旧暦では先の「三元」のうち「中元」は7月15日、お盆は7月13日〜15日となっています。
お中元を贈る時期が過ぎてしまったら
お中元を贈りそびれた! そんな時は「暑中見舞い」か「残暑見舞い」としてお贈りできます。ただし、「お中元」「暑中見舞い」「残暑見舞い」といった季節の贈り物は「毎年のごあいさつ」ですから、一度お贈りしたら翌年以降も贈るものです。いただいたお中元に対してお礼の意味で1度だけ贈る場合は、表書きを「御礼」や「感謝」とするとよいでしょう。
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暑中見舞い
- 7月15日〜立秋(8月8日頃)なら、「暑中見舞い」としてお贈りできます。
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残暑見舞い
- 立秋〜8月末なら、「残暑見舞い」としてお贈りできます。
お中元の熨斗(のし)はどれを選ぶべきか?
のしにかける水引は「紅白の蝶結び」、表書きは「御中元」として、水引の下部には贈り主の名前を入れます。
暑中見舞いの場合
暑中見舞いとして贈る場合は、表書きを「暑中御見舞」、もしくは「暑中お伺い」とし、紅白蝶結びの水引の下に贈り主の名前を入れます。
慰問(訪ねてなぐさめる)という意味がある「見舞」を目上の方に使うのは失礼として「お伺い」とする向きがありますが、「見舞」には単純に「おうかがいする・あいさつに行く」という意もあります。ハガキで送る「暑中見舞い」がどなた宛でも同じ文言であるように、表書きの「暑中御見舞」も本来は失礼にはあたりません。
しかし、気にされる方もいらっしゃるかもと想定して、目上の方や取引先へは「暑中お伺い」としておくと安心です。
残暑見舞いの場合
残暑見舞いとして贈る場合は、表書きを「残暑御見舞」、もしくは「残暑お伺い」とし、紅白蝶結びの水引の下に贈り主の名前を入れます。
喪中の方へお贈りする際には
お中元・暑中見舞い・残暑見舞いは、お祝いではなく季節のごあいさつなので、喪中の方にお贈りしても構いません。ただし、紅白の水引は避けて、無地のものを使いましょう。
故人宛てに贈るのは避ける
お中元・暑中見舞い・残暑見舞いはお互いが生きている間のお付き合いとされていますから、名目だけであっても故人宛に贈るのは避け、宛先をご家族などに変えるようにしましょう。
ちなみにもし、故人だけとのお付き合いで、ご家族とは特にお付き合いがないようであれば、亡くなったことを機にやりとり自体を終えてもよいとされています。
お中元を受け取った後のマナーについて
お中元をいただいたら、お礼の連絡をしましょう。取り急ぎ電話など、すぐに連絡がつく方法で到着報告とお礼を述べます。その後、2〜3日以内を目安にお礼状を出すとなお丁寧です。
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