プレゼントの代表的なものと言えば花束やミニブーケ。花は季節を知らせるものでもありますから、プレゼントするなら旬の花を選んでみませんか。今回は秋に咲く花のなかから、花束におすすめの花や、花を贈る際に気をつけたいことを解説します。
秋には秋のバラ、花言葉は色によって変わる
柔らかい花びらを幾重にもつけるバラは、品種によって咲く季節はまちまち。有名なもので数百種、全部で数万種とも言われています。したがって、花言葉は品種が多いことから、品種ごとではなく色で知られています。
ベビーロマンティカ
重なる花びらの優雅さはそのままに、ころんと丸い花姿がかわいらしい秋のバラです。花持ちがよく、フラワーアレンジメントや花束でも人気があります。淡いオレンジや黄色やピンクがまざりあった、アンティークな色合い。
黄色いバラの花言葉は「友情」や「恋」、一方で「嫉妬」という意味もあります。
バンビーナスポット
一本に複数の花をつける、スプレータイプの小さなバラです。重ねるとボリュームがあるので、ミニブーケとしてもおすすめ。バンビーナスポットの花色はピンクで、ピンクのバラの花言葉は「感謝」「上品」「感銘」など。冬以外の季節で手に入ります。
秋は菊も旬、最近ではお祝いに適した品種もある
最近はかわいらしい色・品種の菊がたくさん出回っています。本来、菊には悪い意味はなく、9月9日の重陽の節句では食用菊を浮かべて菊酒を楽しみ、邪気を払い、長寿を祝うという風習があるのです。
白や黄色などオーソドックスな和菊は、仏花を連想させるのでプレゼントには適しませんが、いろいろな菊があります。秋にはスプレーマム(花言葉は「清らかな愛」「高潔」)やピンポンマム(「君を愛す」「私を信じて」)、アナスタシア(「高貴」「高潔」)などの菊が旬を迎えます。
ポップな色や、存在感のある花びら、黄色やピンクのパステルカラーなどさまざまですから、ぜひ生花店で見つけてみてください。
「秋桜」と書くコスモス
秋の桜と書くコスモスは、その可憐な姿が秋の空に良く映えます。花言葉は「調和」「乙女の純真」など。花の色によっても花言葉が付けられており、ピンクは「純潔」、白は「純潔」「優美」「美麗」、赤と紫は「調和」「乙女の愛情」、ピンクは「乙女の純潔」、黄は「自然な美しさ」「幼い恋心」、茶は「恋の思い出」「移り変わらぬ気持ち」などがあります。
秋らしい花姿の青い花「リンドウ」
リンドウは平安時代の随筆『枕草子』にも登場する、古来より愛されてきた、日本原産の花。濃い青紫の花は、奥ゆかしさと強さを感じさせます。白や黄色などの色種もありますが、リンドウの花言葉は共通して「誠実」「正義」で「悲しむあなたに寄り添う」です。
花を贈る際のNGポイントもおさえておこう
ここでは、一般的に縁起が良くないなどの理由から、タブーになっている花を贈る際のマナーをご紹介します。
お相手が「大好きな○○が欲しい」とリクエストがあった場合は別ですが、そうでないのにうっかり贈ってしまわないよう、気をつけましょう。
新築祝いに「赤い花」はNG
花に限らず、新築祝いには「火事」を連想させる赤い物は向きません。事務所を新設して、その会社のロゴが赤な場合など、状況によってはお贈りできますが、気にする方もいらっしゃるので、「ロゴに合わせてお贈りしてみました」などの一言を添えたいところです。
入院お見舞いに鉢植えはNG
鉢植えは「幸せが根付くように」と縁起の良い考え方もありますが、「根付く=寝つく」という考え方もあります。切り花よりも手がかかるという点からも、入院や自宅で長く療養されている方には贈らないほうが良いでしょう。
また、病院に加えて、介護施設や老人ホームによっては持ち込み禁止の品もあります。施設へ花を贈る際には、花束ならOKなのか、花そのものがNGなのかも確認しておきましょう。
お贈りする場所によっては、花束そのものがNGなことも
展示会や展覧会は、展示する内容によっては花粉や虫の混入を避けるために、花の持ち込みがNGな場合があります。花がOKな場合は、主役の展示品よりも派手にならないよう選んでみてください。