基本的に差し入れは、「食べやすく汚れにくい」ものが向いていますが、学校行事である運動会・体育祭では、学校側が飲食物に独自ルールを設けていることもあります。運動会や体育祭に招待されたら、ルールをご存知の保護者の方に相談しながら、差し入れを選ぶようにしましょう。ここでは、最近の運動会・体育祭事情や、喜ばれる差し入れをご紹介します。
最近の運動会・体育祭は何が変わった?
運動会と言えば10月、秋晴れの空の下で行うもの……ではありません。近年では猛暑や台風といった気候変動に配慮して、5月に開催する学校も増えています。5月となると、入学間もない1年生にとっては大変そうですが、その一方で、運動会というイベントが、新しい関係を作る機会にもなっています。
運動会の様子は時代の流れを反映していますから、差し入れを用意する前に、以下の点を確認しておきましょう。
親子別々で昼食を食べるケース
「お昼どきには各家族がレジャーシートに座り、各々が用意したお弁当を食べる」という光景は今も見られますが、学校によっては親子が一緒に昼食を摂らないケースもあるのです。
例えば子どもたちは教室、親は応援席で別々に食べる学校や、事前に食べる場所(校庭か教室か)を申請しておくという学校などがあります。重箱にいろいろなおかずを詰めた「運動会のお弁当」がいらない運用をしているところもあるので、差し入れの際にはそのあたりも確認する必要がありそうです。
「時短」運動会! 午前中で解散なケースもある
保護者の負担、児童数の減少、猛暑などを考慮して「午前中で終了」という学校もあります。この場合、昼食時間自体が設けられておらず、食べずに解散となることも考えられますから、差し入れそのものが不要となってしまいます。
飲食物の一部を制限していることも
運動会を学習の一環とみなして、「飲み物はお茶・水のみ(ジュースは禁止)」「お菓子は禁止」など、嗜好性の高い飲食物の持ち込みを不可としている場合があります。
運動会・体育祭で喜ばれる差し入れは?
先述した学校ごとの禁止事項をチェックしてから、差し入れを選んでみましょう。ここでは一般的な、昼食をみんなで食べるタイプの運動会・体育祭の差し入れをご紹介します。
多すぎたり、被ってしまったりするのを防ぐため、いずれの差し入れでも、保護者の方に事前に相談しておきましょう。あわせて、子どものアレルギーも聞いておくと安心です。
飲み物は飲みきりサイズか、大サイズなら紙コップも用意
熱中症対策の基本は水分補給。たくさん汗をかく子どもたちに、飲み物は喜ばれます。スポーツドリンクやお茶のほか、りんごやオレンジなどの果汁100%のジュースもおすすめです。
飲みきりサイズで用意すれば、飲み残しの重たいボトルを持ち帰る事態も防げます(空のボトルでも、もちろん持ち帰りましょう)。大きなボトルを持参するなら、紙コップなどの用意も必須です。
手が汚れない、食べやすいサイズのフードが人気
串もの(串揚げ・焼き鳥)や、爪楊枝で食べられるミニサイズのハッシュドポテトやポップコーンシュリンプは、取り分けなくとも好きな分だけ食べられるうえ、大人も子どもも好きなメニューです。
フルーツはあらかじめカットされたものが◎
水分やビタミンを補給できるフルーツを、デザートとして差し入れるのも良いアイデアです。カットフルーツは皮をむいたり切り分けたりの手間やゴミを減らせるので、屋外のデザートとしてとても優秀。爪楊枝で食べられる点も便利です。運動会時期の旬のカットフルーツを複数用意すると、さらに喜ばれるでしょう。
サンドイッチやおにぎりは、ミニサイズがおすすめ
メインになる食べ物を差し入れるなら、それだけでお腹いっぱいにならないようなミニサイズがおすすめです。サンドイッチやおにぎりは、具材の違うものをいくつか用意すると、選ぶのも楽しくなります。
「差し入れ持って撮影!」でも、SNSへのアップは避けたほうが安心
差し入れを食べているお子さんや集合写真は、後から見返しても楽しいもの。しかし、SNSへの投稿は注意しなければなりません。ご家族にはOKをもらったからとアップしたら、画像の端に別の子どもが写っていてトラブルになるケースも。
運動会の注意事項として、学校側から「撮影はOKだが、SNSへの投稿は禁止(撮影自体禁止という学校もある)」と言われている場合もありますので、画像や動画については、基本的にはご自身と、一緒に撮ったみなさんだけで楽しむようにしましょう。
ゴミは自分で持ち帰ろう
運動会へ差し入れを持参したら、差し入れから出る小袋や空き箱、空き缶などは必ず持ち帰りましょう。学校のゴミ箱に捨てたり、保護者の方に持ち帰ってもらったりするのはマナー違反です。
ゴミをまとめやすいように、大きめのビニール袋を持参しておきましょう。また、ウェットティッシュは、手についた汚れを拭き取るだけでなく、レジャーシートにこぼした食べ物の汚れなどをキレイにするのに便利です。ウェットティッシュは屋外の食事では意外と消費するため、携帯用ではなく、家庭にある容量のたっぷりあるものがおすすめです。