上司や先輩の誕生日や昇進祝い、還暦祝いなどで、プレゼントを贈る場合、だれにでも喜ばれるいわゆる“鉄板”の品を選びたいと思う方も多いでしょう。しかし、お相手の好みや状況によって選ぶプレゼントは変わってきます。お祝いや感謝の気持ちを込めて喜ばれるプレゼントを贈るためにも、選び方がカギになるのです。
選び方の基本は「お相手のことをよくリサーチする」
定番のプレゼントはもちろん、お相手に合わせたプレゼントも◎
だれにでも喜ばれる定番のプレゼントといえば、消耗品やよく使うものなどがあります。しかし、普段からお世話になっている上司・先輩のお好みやご事情に合わせた品を選ぶのも、喜ばれるポイントといえるでしょう。
趣味、好物、服装や持ち物など、普段からアンテナを張って
普段からお付き合いのある方なら、会話の中に出てきた趣味や好物のことを覚えておいたり、服装や持ち物からお好みの傾向を探ったりすると、プレゼント選びのヒントになります。お相手が苦手なものも把握できるので、何気ない会話でも意識しておくとよいでしょう。
お相手を知る方に相談するのも◎
あまりお付き合いのない方へプレゼントするなら、お相手を知っている共通の知り合いに相談してみるのもおすすめです。相談相手に調達を頼んだり、買い物につき合っていただいたりといった、過度な負担をかけるのは考えものですが、共通の知人を喜ばせるためのアドバイスが欲しいということであれば、快く応じてくださる方も多いでしょう。
お相手を立て、量より質を優先して選ぶ
目上の方への贈り物は、量より質を優先して選ぶことをおすすめします。万が一、お相手の趣味に合わないものだとしても、少量の消耗品であれば持て余すことがありませんし、消耗品以外のプレゼントでも質のよい品であればお相手を困らせることはないでしょう。
また、値段の高すぎるプレゼントは選ばないようにしてください。お相手が何かお返しをしなければ、と気を遣わせてしまわないように予算を設定しましょう。
知っておきたいマナー「避けるべき贈り物」
目下の立場から目上の方へ、全般的に避けた方がいいもの
贈り物のなかには、目下の立場から贈ると失礼に値するものがあります。例えば靴やスリッパなどの履物は「あなたを踏み台にして上へ行きます」、文房具類は「仕事に励むように」、ベルトは「もっと気を引き締めて」、洗面道具は「顔を洗って出直せ」といった意味もあります。これらの目上の方への贈り物としてタブーとされるものは、お相手からリクエストがない限りは避けておくのが無難です。
お祝い、お見舞いなど贈るシーンによっては避けた方がよいもの
贈るシーンによっては、縁起が悪いとされる品があります。例えば、結婚のお祝いでは、縁を切る「刃物」や割れる「陶器類」。新築・引っ越し祝いでは、火事を連想させる「キャンドル」や「ライター」、壁に穴を開けさせる「掛け時計」や「鏡」など。お見舞いでは、病気が根付くことを連想させる「鉢植えの花」、といったものは避けておいたほうがよいでしょう。
ただし、最近では考え方も変化しつつあります。例えば、刃物は「(未来を)切り拓く」、割れ物は「(家族が)増える」などのポジティブな意味に捉えることもあるようです。
確かな理由があれば、タブーが転じて喜ばれることも
上司や先輩へのプレゼントとしてはタブーとされる品でも、お相手のリクエストがあった場合や趣味やお好みの品であるなど、確かな理由があれば気になさらない方もいらっしゃいます。「どうかとも考えたのですが、やはりこの品が良いと思って」と、他意がない旨を一言添えるといいでしょう。