本来お中元の正式なマナーは、贈り先さま宅に訪問して手渡しする渡し方ですが、最近では、配送する方法に切り替えている方が増えているようです。そのためいざ贈る側になり手渡しする場合、いつどうやって渡せば良いかわからないという方も多いのではないでしょうか。贈り先さまを気遣う気持ちがあれば難しいことではありません。ぜひこの機会に手渡し方やマナーについてチェックしておきましょう。
お中元を渡すタイミング、渡し方とは?
訪問時期は「7月1~15日頃」(東日本)、「8月1~15日頃」(西日本)
お中元をお贈りする時期は、東日本だと7月前半、西日本だと8月前半が目安です。遠隔地同士のやり取りも増えているため、配送する場合は7月前半に送られる場合多いようです。贈り先さまの自宅や会社へ訪問する場合は贈り先さまの地域に合わせると良いでしょう。
手渡しする場合連絡方法や訪問時のポイント
現在はお中元を配送してもらうことが主流となっていますが、本来は訪問し、手渡しをするのがマナーでした。訪問の場合、事前に連絡をとって訪問日時を確認します。目上の方や取引先の方の場合は、手紙で確認するようにします。
「親しき仲にも礼儀あり」という言葉があるように、スーツを着用するなど身だしなみには気をつけましょう。
訪問する時間は、早朝やお昼時、忙しくなる夕方以降を除いた10時〜16時頃が望ましいでしょう。
ただし、お相手が時間を指定した場合はそちらに合わせます。時間より前に訪問することもかえって失礼に当たりますので、オンタイムもしくは約束の時間から5分以内に到着するようにし、それより遅れる場合は連絡を入れます。
手渡しするのは「あいさつの後、椅子や座布団につく前」
お中元は玄関先ではなく、部屋に通され、最初のあいさつを済ませた後にお渡しします。椅子や座布団に座る前に済ませましょう。紙袋や風呂敷から取り出し、相手が熨斗を読める方向へ向け、両手でお渡しするのがポイントです。
例外として、冷凍商品や生ものなどすぐに包みを解いた方が良いものは、その旨をお伝えしながら玄関先で渡しても構いません。
また、近年では感染症対策などで、室内に人を入れることに敏感になっている方も多いかもしれません。そういった場合など、玄関先でお渡しする際には、以下の手順で行うようにします。
- 利き手と逆の手で風呂敷や紙袋をかかえる
- 利き手で風呂敷をほどいて品物を取り出す、利き手で紙袋から取り出す
- 逆の手で品物を持ち、風呂敷や紙袋は利き手で折るようにたたみ、手に持つ
- 最後に贈り物を正面に向けて、両手で渡す
お中元を渡す前には、電話などで事前に連絡を入れてから訪問するようにしましょう。その際には「お中元を渡したい」といった直接的な表現ではなく、「夏の御挨拶に伺いたい」という旨を伝えるのが一般的です。
配送する場合のポイント
まず、品物が贈り先さまの元に到着する前に送り状を出します。それが難しい場合でも、最低限電話で連絡をしておきます。配送の手配をする際は、贈り先さまが確実に受け取ることができる日時を確認するようにしましょう。
また、宅配伝票の宛名には、確実に受け取ってほしい贈り先さまの名前を明記しましょう。規模の大きい企業の場合、名前が書かれていないと本人の手元に届かない可能性があります。
きちんと贈り先さまに贈るために、名前はもちろん、所属部署や役職名を明記することが大切です。
あいさつは中身によってアレンジすると◎
お中元に特有のあいさつ言葉は特にありませんが、贈り先さまの好物であれば「お好きと伺いましたので」、暑い時期や冷やして飲食するものなら「少しでも涼んでいただければと思いまして」など、中身によってアレンジすると、贈り先さまを思う気持ちがより伝わります。
無難な例では、「心ばかりですが」「皆さんでどうぞ」「評判の味と聞きまして」などのあいさつ言葉があります。
お中元の熨斗や包装はどうする?
熨斗(のし)は「紅白の蝶結び」、表書きは「御中元」で
お中元の熨斗にかける水引は紅白の蝶結びのものを用います。表書きは「御中元」としますが、先述の時期から遅れてお贈りする場合は「暑中御見舞」「残暑御見舞」などとすると良いでしょう。
内のし・外のしは好みでOK
贈答品の包み方には、直接のしをかけて包装紙で包む「内のし」、包装紙の上からのしをかける「外のし」の2通りあります。
どちらが良いかという決まりはありませんが、熨斗が破けてしまうのが心配ならば内のしがおすすめです。同じ理由から、配送で贈る際にも、途中でのし紙が傷つかないように内のしが好まれます。
紙袋と風呂敷なら、風呂敷がより丁寧な印象に
お中元は、紙袋に入れて持参してももちろん構いません。ただ、より丁寧な贈り物にしたいのであれば、風呂敷に包んで持参するのもおすすめです。風呂敷での包み方については、下記の記事も参考にしてみてください。
「お渡し用の紙袋」を上手に使おう
紙袋で持参する場合、うっかり袋の端を破いてしまったり、暑い時期なので持ち運ぶうちに持ち手が汗でふやけてしまったりということも考えられます。
手渡しの場合、持ち運びに使用した風呂敷や紙袋は持ち帰るのがマナーですが、贈り先さまのご自宅以外で渡す場合は、持ち帰りの袋が必要になりますよね。
そういった場合のために、購入する際に、お渡し用の紙袋を勧められたらぜひもらっておいて、訪問先に着く直前に新品の紙袋と取り替える方法がおすすめです。
さりげない気遣いで、より贈り先さまに気持ち良く受け取ってもらえるでしょう。
贈り先別お中元の予算相場
お中元の予算は、3,000〜5,000円が相場とされています。しかし、贈り先さまとの関係性によって変わってきます。目安としては、親戚に贈る場合は3,000円程度、その他でお世話になっている人に贈る場合は5,000円程度の品を準備するとよいでしょう。
2〜3万円程度の高い品物や1,000円程度の安い品物の場合、失礼にあたる可能性もあるため、一般的な相場は把握しておきましょう。
お中元におすすめのギフト
お中元におすすめのギフトは、食べたり使ったりすれば消えてなくなる食品や品物などがおすすめです。これらのギフトは高額にならず、もらう側も気軽に受け取れるためです。
お中元の定番とされている品物は、夏季に消費が多くなるビールやドリンク類、食欲が落ちていても食べやすい素麵・冷麦、涼し気なアイスやゼリー、和菓子などのスイーツ類などが挙げられます。
贈り先さまの好みがわからない場合、食用油や洗剤など季節を問わずに使える品物がおすすめです。または、複数の候補から自分の好きなものを選べるカタログギフトなどを選ぶようにしましょう。
もらって嬉しいお中元ギフト1位の洋菓子
定番の人気商品はもちろん、夏ならではの氷菓子がおすすめです。果物と組み合わせた見た目も華やかなアイスクリームは、夏の暑さも吹き飛ばしてくれそうです。
もらって嬉しいお中元ギフト2位のカタログギフト
贈るものが具体的に決められない時におすすめなのがカタログギフトです。幅広い世代の方に人気のあるグルメ・カタログは、ジャンルはもちろん価格帯も豊富に取り揃えています
もらって嬉しいお中元ギフト3位の肉・肉加工品
「大切な方に、感謝の気持ちを込めたものを贈りたい」そんな思いを叶えるのが、上質な「お肉のギフト」です。好みに合わせて選ぶことができる選りすぐりのラインナップが魅力です。
はじめての方にもおすすめ!お中元の贈り方・選び方
結婚後は、お相手の家族などにお中元を贈らなければいけない機会も増えるでしょう。ここでは、これまでにお中元を送った経験が無い方向けに、結婚後のお中元についての基本的な知識やマナーをご紹介します。
実家へのお中元は贈るべき?
結婚後は、両家の実家にお中元を贈るのがマナーとされています。しかし、地域や家によって考え方が異なるため、まずはご両親に確認するようにしましょう。
ご両親がそれぞれの実家にお中元を贈っているのであれば、同じように実家にお中元を贈るとよいでしょう。
ご主人の兄弟が既に結婚されていてお中元を贈る習慣がないようであれば、お中元を贈ることで親戚付き合いに角が立つ可能性もあります。義実家に関しては、夫婦で相談してからお中元を贈るかどうかを決めるようにしましょう。
両親へ贈るお中元の相場と定番ギフト
実家に贈るお中元の相場は3,000〜5,000円前後とされており、義実家に贈るお中元の相場も同額程度とされています。お中元は暑い夏の贈り物ということもあり、アイスコーヒーやビールなどの飲み物や、涼しげなゼリーや水ようかんなどのスイーツが定番です。
基本的には、贈り先さまの好きなものや喜んでもらえるものを夫婦間で相談して決めるとよいでしょう。
お中元を初めて贈る方へおすすめの商品
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