竣工式も落成式も、新しい建物の完成を祝って行われるイベントですが、その意味するところはそれぞれ微妙に異なっているとされます。まずは、竣工式と落成式の違いについて見ていきましょう。
竣工式と落成式の基礎知識
竣工式は建物完成を感謝する神事が中心、招待するのは工事関係者や取引先など
竣工式は、建物を作る前に執り行われる地鎮祭と、骨組完成の際に執り行われる上棟式とならんで、代表的な建築の祭典といわれます。祭典ですから、中心となるのは建物の無事完成を報告し、感謝する神事です。そこで、招待されるのは工事関係者や、施工主の取引先の方などが中心です。
落成式は建物のお披露目が中心、招待する中には近隣住民も
落成式は、建物の完成を祝い、関係者にお披露目するための式典です。やはり工事関係者や取引先などが招かれますが、それに加えて、工事中の騒音や資材搬入などで迷惑をかけた近隣住民や、商業施設などの場合はもっと広い範囲の関係者も招待されます。
竣工式や落成式のマナーを押さえよう
招かれた場合はお祝いを持参し、参加できない場合は祝電で盛り上げて
竣工式や落成式は招待の場合がほとんどですので、会費ではなくお祝いを持参するのがマナーです。お祝いといっても金銭はあまり一般的ではなく、胡蝶蘭やお酒などといった企業へのお祝いの定番品が好まれます。
参加できない場合は、あらかじめ祝電や祝賀状を送付して式を盛り上げるのに一役買いましょう。もちろん、お祝いも別途準備します。
新築祝いに適さないお祝いは竣工式・落成式にも適さない
竣工式・落成式のお祝いにおいて注意したいのが、タブーとされる品々です。暖房器具やライターなど火を使う品、火を連想させる灰皿や赤い色の品など、いわゆる新築祝いに適さない品は竣工式・落成式のお祝いにも適さないとされています。
先行きの暗さを連想させる言葉は使わないように
祝電を打つ、祝賀状をしたためるにあたっても注意が必要です。先ほどと同様、火に関連する言葉や火を連想させる言葉に加えて、企業へのお祝いですから、傾く、落ちる、下がる、終わる、枯れる、つぶれるなど先行きの暗さを連想させる言葉は避けるようにしましょう。