地域によっては、昔から結婚式・披露宴の引出物にさまざまな縁起物が加えられてきました。しきたりだからと肩ひじを張らず、幸せをお裾分けするつもりで、昔ながらの縁起物や新しい発想の縁起物を、引出物に加えてみてはいかがでしょうか。
引出物に縁起物を入れる慣習は地域によって昔からあった
全国的に多い引出物は「(メインの)引出物+引菓子」
全国的によく見られる結婚式・披露宴の引出物の組み合わせは、インテリア用品や日用品、食器、カタログギフトといったいわゆるメインの引出物と、焼き菓子や和菓子など引菓子と呼ばれる菓子類によるものです。もっともこれも、式や披露宴のスタイルによってはさらに簡略化されるケースが珍しくありません。
地域によって「しきたり品」と呼ばれる引出物が
東海地方、北陸地方、東北地方の一部など地域によっては、メインの引出物と引き菓子にさらに「しきたり品」と呼ばれる引出物を加える、昔ながらの慣習があります。これらは、メインの引出物や引き菓子のように贈る側が自由に選べるというより、地域によってある程度内容が決まっていることが多いようです。
しきたり品にはさまざまな縁起物が見られる
しきたり品とされるものには、その土地(新郎新婦の出身地)の名産品に加えて、縁起物や、縁起物をモチーフにした食品などがよく見られます。例えば、雄節と雌節があり夫婦の象徴とされる鰹節、“よろこ(ん)ぶ”にかけた昆布、そしてお祝いのごちそうとされる赤飯や紅白饅頭、鶴亀に似せて作られたお菓子など。北陸地方では、縁起物を模した細工かまぼこも有名です。
これがオススメ! 引出物に入れたい縁起物
ご当地や出身地の「しきたり品」を調べてみる
幅広い年代の方に喜んでいただきたいなら、結婚式を挙げるご当地や新郎新婦の出身地に伝わるしきたり品を調べてみましょう。食べづらいなどでそのまま贈るのに気が引ける場合は、紅白饅頭を紅白の焼き菓子に置き換えてもよいですし、鰹節でなく削り節のセットを選ぶのもよいでしょう。
富士山や招き猫、鯛など縁起の良いモチーフをさりげなく
和モダンのおしゃれな雑貨も、縁起の良いモチーフが入っていれば縁起物のひとつといえます。富士山をイメージしたグラスや鯛の形のウェルカムソープなど、洋風のインテリアにもなじむ品であれば、老若男女問わず喜んでいただけます。
「福」や「寿」がつくなど縁起の良い名前のアイテムも
「福」や「寿」の字がつく商品名や、縁起の良い言葉をもじった商品名の品などは、モチーフやデザインも縁起を担いでいることが多いものです。ちなみに食品や消耗品であれば、モチーフやデザインによって使いづらくなることもありません。
「縁起だけの物」になっていないかよく考えて
縁起物といっても、置物など実用性に欠ける品や、賞味期限が短い大量の食品などはお相手を困らせてしまう場合があります。好みを問わず生活で使いやすい品かもよく考えて選ぶようにしましょう。