余寒見舞いというと聞き慣れない方も多いかもしれませんが、「晩夏に出す“残暑見舞い”のようなもの」だといえば、イメージしやすいのではないでしょうか。出し方や書き方にも共通するところがありますので、覚えておくと便利でしょう。
余寒見舞い(よかんみまい)とは?時期と送るタイミング
暦の上で「立春」を過ぎてから出す季節のごあいさつ
余寒見舞いとは、季節に合わせたあいさつ状のひとつです。暦の上で立春(毎年2月4日ごろ)を過ぎてから出すもので、春は迎えたもののまだ厳しい寒さが残っている時期に、相手を気遣うものとされます。
寒中見舞いとの違いとは?
寒中見舞いとは、松の内があけた1月8日~2月4日頃(立春)までに出す季節の挨拶状のことです。余寒見舞いと同じく、厳しい寒さが続く時期に相手を気遣うものとされています。
余寒見舞いと寒中見舞いの違いは、贈る時期です。寒中見舞いは1月8日~2月4日頃(立春)までに出し、余寒見舞いは2月4日過ぎに出します。
寒中見舞いが間に合わなかったときにも
余寒見舞いは寒中見舞いの時期が終わってから出すものですから、寒中見舞いを出すつもりで間に合わなかった場合にも用いられます。寒中見舞いと違って、いつまでに出すという決まりは見受けられませんが、気候が暖かくなってしまえば本来の目的を外れてしまいます。まずは2月中を目安に、寒さの厳しい地方宛てであれば3月上旬くらいまでに出すようにしましょう。
余寒見舞いと地域ごとの関係性について
寒さの厳しい東北地方や山陰地方などに贈るのであれば、3月6日の啓蟄(けいちつ)までに贈るようにしましょう。余寒見舞いは年賀状や寒中見舞いの時期を過ぎたときに贈るものとなっています。お詫びのひと言を忘れずに添えるようにしましょう。
文例で見る余寒見舞いの書き方とマナー
余寒見舞いの構成
最初のあいさつは「余寒お見舞い申し上げます」とすることが多いです。
続いて、ひさしぶりの便りになる場合は相手の近況を尋ね、寒中見舞いをもらっている場合はそのお礼などを述べます。
喪中の場合は、いつ誰が亡くなったのかと、そのためにあいさつ状を出さなかったことも書いておきましょう。最後は、寒さに気を付けるよう相手を気遣う内容や、春先を待ちわびる内容などにすると、まとめやすくなります。
文例1:喪中に年賀状をもらった方への文例
文例2:寒中見舞いをもらった方などへあいさつ状としての文例
文例3:ビジネスシーンにおける余寒見舞いの文例
文例4:家族や親しい友人に向けたカジュアルな文例
年賀状の返事として余寒見舞いを出す場合の書き方
余寒見舞いは、年賀状の返事として送ることもできます。年始のご挨拶に対して感謝の意を示しつつ、健康を気遣う言葉を添えるのがポイントです。
時期をずらして送ることで、贈り先さまの印象にも残りやすいでしょう。
年賀状の返事として余寒見舞いを出す際は、下記の文例を参考にしてください。