【文例付き】季節のあいさつから喪中まで。正しい「寒中見舞い」の書き方を理解しよう

もともとは冬のあいさつ状とされてきた「寒中見舞い」ですが、最近では遅くなった年賀状の返礼や、喪中のあいさつとして使われることも増えてきました。年賀状を送れないときにも使うことができるので、利便性が高いのです。

この記事では、さまざまな用途に使える寒中見舞いの書き方を、文例とあわせてご紹介します。

イラスト：通常の寒中見舞いハガキと、喪中の寒中見舞いハガキを見ながら「喪中のご報告を兼ねる場合は、落ち着いたデザインを選びましょう」とアドバイスするコンシェルジュ。

INDEX

寒中見舞いとは

寒中見舞いの用途

寒中見舞いは、一年で最も寒さが厳しい1月・2月に送るあいさつ状のことです。他にも、このように幅広い使い方ができます。

お相手を気遣い、近況報告を行う一般的な寒中見舞い
年賀状を送っていない場合の年始のごあいさつ
年始のあいさつを控える喪中のご報告を兼ねて
喪中の方へのごあいさつ

寒中見舞いを出す時期

寒中見舞いは、松の内（１月７日頃）が明ける日から、立春（２月４日頃）までに届くように送ります。12月に入って身内の不幸があったときには、喪中はがきの代わりとして用いることもできます。

もし立春を過ぎてからお便りを送る場合は「寒中見舞い」ではなく「余寒見舞い」として送りましょう。こちらの記事を参考にしてみてください。

余寒見舞いについて

寒中見舞いの書き方の基本

寒中見舞いだけでなく、季節のあいさつ状には句読点を用いないのが通例です。代わりに一文字空けて読みやすくします。最近は気にしない方も増えてきたようですが、目上や年配の方には使用しない方がよいでしょう。

寒中見舞いは基本的に

「寒中お見舞い申し上げます」といった季節のあいさつ
相手を気遣う文章
自身の近況報告
日付

で構成されています。

喪中のお相手に送る際には、賀詞やおめでたい言葉は避けるように留意しましょう。

喪中見舞いの特集ページはこちら

寒中見舞いの文例

寒中見舞いの文例を用途別にご紹介します。基本的な構成は変わりませんが、喪中の場合は賀詞やおめでたい言葉を用いないように注意しましょう。

寒中見舞いをもらったときの返礼については、こちらの記事を参考にしてみてください。

【文例付き】寒中見舞いをもらったらどんな返信が良いの？寒中見舞いの返信マナー

【文例】あいさつ状としての寒中見舞い

例文1

寒中お見舞い申し上げます
立春とは名ばかりの寒い日が続きますが　いかがお過ごしでしょうか
おかげさまで私たち家族は風邪ひとつひかず　元気でおりますのでまずはご放念ください
世間では流感が猛威を奮っております　どうぞお体を大切にお過ごしください
　令和○○年○月

例文2

残寒のお見舞いを申し上げます
寒さ厳しき折　ますますご健勝のこととお喜び申し上げます
折をみて　ゆっくりとお目にかかりたいと思っております
暖冬とはいえ　さすがに冷え込む今日このごろ　くれぐれもご自愛くださいますよう　お祈り申し上げます
　令和○○年○月

【文例】年賀状の返礼に遅れてしまったときの寒中見舞い

寒中お見舞い申し上げます
新年のごあいさつをいただきながらもごあいさつもせず失礼申し上げました
皆様お変わりなく　良いお年を迎えられましたご様子　心からお喜び申し上げます
私どもも皆元気にしております
本年も何卒よろしくお願い申し上げます
　令和○○年○月

【文例】喪中のご報告を兼ねた寒中見舞い

例文1

寒中お伺い申し上げます
寒気厳しき折でございますが　皆様にはお変わりございませんか
私方　昨年○月○日に【故人続柄】（享年○歳）が他界いたしましたため　年頭のごあいさつを控えさせていただきました
寒さももうしばらく続くと思いますが　元気でお過ごしくださいますよう
本年も皆様にとりまして良い年となりますように　心よりお祈り申し上げます
　令和○○年○月