出産祝いをいただいた方に対する感謝の気持ちを伝えるものが、出産内祝いです。昔ほど形式張った決まりやルールはないとはいえ、やはり冠婚葬祭ですから最低限のマナーは抑えておきたいところ。ここでは、出産内祝いを贈る際に注意した方がいいポイントをまとめます。
はじめに
出産内祝いを贈る際、いただいたお祝いの内容や金額、また相手に合わせて品物や予算を決めることになります。特に、目上の方やこれからたくさんお世話になる親戚などには、失礼に当たらないようスマートに出産内祝いを贈りたいものです。
品物を選ぶ際の注意点
相手に合わせた品物を
たとえば、年配の方にカラフルな日用品や若い人向けのブランドのグッズを出産内祝いとして贈るのは考えもの。「派手で使いにくい」「部屋の雰囲気に合わない」と、受け取った方も困惑してしまうかもしれません。また、一人暮らしの相手にタオルの詰め合わせやセットの食器などを出産内祝いとして贈るのも「使い切れない」「収納に困る」と思われてしまうかもしれません。相手の家庭や生活環境に見合ったものを選ぶようにしましょう。
迷った時はカタログギフトも一法
「相手の生活環境がわからない」「なにを贈ったら喜ばれるかわからない」など、どうしても品物が決まらない場合は、便利なカタログギフトを選ぶのも手です。贈る方も手間がかからず、また相手も自分の好きなものを選べるのでいいでしょう。「忙しくて品物を選べないが、失礼に当たるものを贈りたくない」「無難なものを贈りたい」と考える方にもおすすめです。
出産内祝いの品選びについて詳しくは、ケース別内祝いのコツをご参照ください。
予算の決定や贈る際の注意点
まずはいただいたお祝いの金額を調べよう
相手は出産内祝いを期待してお祝いを贈ったわけではなく、赤ちゃんの誕生を祝福してくれています。だからといって、出産内祝いはやみくもに贈ればいいというわけではありません。出産祝いやご祝儀などの「3分の1から2分の1」の金額を目安に決めるのが一般的と言われています。中には「3万円のお祝いをしたのに3,000円のカタログギフトが贈られてきた」「ちょっとしたお祝いしかしていないのに高価な内祝いをいただいてしまった」と気にする方もいるかもしれません。金額がわかりにくいお祝いをいただいた場合も、できる限り調べて、見合った品物を贈るようにしましょう。
予算について詳しくは、出産内祝いに相応しい金額、品選びをご参照ください。
贈り漏れがないように二重チェックを
出産後はなにかとバタバタしますので、出産内祝いの準備は妊娠中に整えておくといいでしょう。親戚など、あらかじめお祝いをいただけることがわかっている相手の名前や住所などを控えておくことはもちろん、あらかじめ金額や相手に合わせた品物を何点かチョイスしておくと便利です。いざ出産祝いをいただいたら、必ず相手の「名前」「住所」「電話番号」「お祝いの内容・金額」をメモしておくように。出産内祝いを贈ったら、贈った日付などを書き加えてチェックできるように準備しておくと贈り漏れを防げるでしょう。
相手に事情がある場合
赤ちゃんの写真入りのグッズなどは、両親やごく親しい親戚だけにとどめるのがいいでしょう。中には子どもがほしくても叶わない方もいますので、相手の精神的な負担になってしまうことも。
また、出産内祝いは基本的に赤ちゃんが産まれてから1ヶ月以内に贈るのがベストといわれていますが、相手が入院している場合などは、退院を待ってから贈るようにしましょう。その際、「ご入院中とのことで控えさせていただいておりましたが…」など、お礼状に一文を添えるといいでしょう。
相手が喪中の場合ですが、こちらは通常通りに内祝いを贈っても構いません。出産内祝いは「赤ちゃんの誕生をお祝いしてくれてありがとうございます」という感謝の気持ちを伝えるものですので、喪中の方に贈っても失礼にはあたりません。どうしても気になるという方は、四十九日が過ぎるのを待ってから贈るといいでしょう。その際、「四十九日過ぎにお贈りします」と前もって伝えておきましょう。