昔ながらの習慣として、新婦から婚家(嫁ぎ先)の家族やご先祖に「お土産」を持参することがあります。どんなものをいつ持参すればいいのか、知っておきたいことをまとめました。
はじめに
ここで触れる「お土産」とは、旅行土産や訪問の際の手土産とは違う、言うなれば「ご挨拶のための贈りもの」。これからお世話になる婚家のみなさんに、気持ちよく迎えてもらえるよう、しっかり用意したいものです。
お土産の贈り方について知っておこう
持参するタイミングは結納~結婚式後までさまざま
このお土産ですが、嫁ぎ先への「仲間入りのご挨拶」と呼ぶ地方もあるように、昔は嫁入り道具を新郎宅へ運ぶ「荷物送り」の折に持参するものでした。ただ、現在は結納やその後、結婚式前や式を済ませた後など持参する時期も多様化しています。
家族には身につけるものを、ご先祖様にはお供えを
家族には、財布やパスケースといった小物や衣類などの身につけて使うものをお土産として用意しましょう。男性であればベルトやネクタイ、女性であればエプロンやハンドバッグといったものが多いようです。ご先祖様には、お供えできる線香や菓子折がよいでしょう。
お土産には「結び切り」の熨斗をかけて
ご挨拶の贈りものですから、お土産にも熨斗をかけます。紅白か金銀の結び切り(夫婦結び)で、中央上には「寿」または「お土産」、中央下には「新婦の名前」を書きましょう。さらに、左上には宛名を入れます。父上様/母上様/兄上様などとし、弟妹など続柄で示すのが難しい場合はお名前に「様」をつけましょう。お贈りする際は、目上の方への品が上になるように重ねるか、目上の方から順に渡すようにします。
新婦の里帰りに新郎がお土産を持参することも
ここでは、「嫁入り婚」の名残から比較的よく見られる「新婦から婚家へのお土産」について説明してきました。一方、「新婦の里帰りに合わせて、新郎から婚家(新婦の実家)の家族やご先祖様へお土産を持参する」こともあります。この贈り方については、新婦から婚家へのお土産と同様です。