接待に限らず、手土産の基本はお相手の立場に立って考えることですが、失礼のないようマナーも押さえておきたいところです。さらにもう一歩踏み込んで、どのような品を選べば良いのか、渡すタイミング、どういった渡し方だと喜んでいただけるかを考えてみましょう。
お相手の立場に立って考えるのが手土産の基本
手間と心をかけることがお相手を立てることに
暑いときは涼しげなものにするといったように季節柄を考慮したり、出張でお越しの方に差し上げるなら荷物にならず日持ちのするものを選んだりと、ほんの少しの気づかいで印象が変わってきます。
初めてご一緒する方なら、こちらのご近所の名物や評判の品などを選べば、会社の場所を覚えてもらいやすくなります。逆に、接待先の近所で間に合わせに買ったのがすぐにわかるような品は、印象に残らないどころか気が利かないイメージを持たれかねません。
接待の手土産は自宅へ持ち帰ることが多い
接待で夜に会食をする場合、先様はお開きのあとに自宅へ戻られることがほとんどです。翌日わざわざ手土産を職場へ持参することはまずないでしょうから、この場合は先様のご家族を意識した品を選びたいところです。もちろん、ランチ会食で会社へ戻られるような場合は、この限りではありません。
タイミング、渡し方、押さえておきたい手土産のマナー
渡すタイミングは先様がお帰りになるとき
先様を訪問する際の手土産はあいさつのあとすぐにお渡ししますが、接待で会食をする場合は避けましょう。会食の間は邪魔になるばかりですし、移動の際も先様が自分で持ち運ばないといけないうえ、うっかり置き忘れてしまわないよう気を使わなければなりません。お帰りになるまではこちらで持っておくかお店に預けておき、お帰りになる際にお渡ししましょう。
お渡しする際は紙袋から出すのが一般的なマナーですが、帰り際で先様を煩わせたくないときは「袋のままで失礼します」と断ってそのままお渡しするのがスマートです。
上司がいる席ならすぐ渡せる用意をして託す
接待に上司が同席するのであれば、先様へ手土産をお渡しするのは上司の役目です。上司がいるのに部下から手土産を渡すのは先様に対しても失礼ですし、上司の顔もつぶしてしまいます。
ただし、上司が担当するのは最後に手渡すところだけです。手土産の内容を上司に相談することはあっても、実際に準備して渡す用意をするところまでは部下の役目です。上司がスマートにお渡しできるよう、サッと立ち回るようにしましょう。