ご自宅にお贈りする個人宛のお中元とは違い、会社や取引先などへお贈りする法人あてのお中元には、それに応じた気遣いをしておきたいところです。直接付き合いのある方だけでなく、得意先の皆様に喜んでいただける贈り物のポイントをお伝えします。
お相手を立て、喜ばれるお中元を
訪問できる場所ならぜひ直接持参して
現在は配送することも多いお中元ですが、宅配便がない時代は風呂敷に包んで直接持参するものでした。もちろん今でも、直接お中元を持参してお相手の近況を伺い、暑い盛りの体調を気遣うに越したことはありません。思わぬビジネスチャンスにつながることもありますから、訪問する余裕があるなら、ぜひ持参しましょう。ただし、遠方の場合はこの限りではありません。また、訪ねた先でお相手が忙しい様子なら、玄関先でのごあいさつのみにしたり、受付の方に託したりするなど、わざわざ時間を取らせないようにするのも気遣いのひとつです。
開封しなくても贈り主が分かりやすい外のしが親切
品物に直接のしをかけ、その上から包装紙で包む方法は内のし。一方、品物を包装紙で包み、その上からのしをかける方法は外のしと呼ばれます。さまざまなお相手からお中元をもらう法人宛の場合、開封しなくても贈り主がわかる外のしが、お相手としても扱いやすく親切でしょう。ただし配送する場合は、途中でのしが汚れないよう内のしにしておきましょう。内のし・外のしについては下記の記事も参考になるでしょう。
会社で受け取って困らないように注意!
配送の場合は営業日外に届かないように
法人宛のお中元は、先様が会社で受け取って開封しても困らないものを選ぶのが大前提です。配送したお中元が営業日外に届くと、不在票で再配達を依頼しなければなりませんし、食品の場合、受け取りが遅れると賞味期限や消費期限までの日数も短くなってしまいます。発送日をずらす、配送日を指定するなどひと工夫しましょう。
先様が食べやすいか、持て余さないかを意識して
冷凍庫のない会社へアイスを贈るのは論外ですが、冷蔵庫のない会社へ冷やす飲み物や冷菓を贈るのも、結局各自が持ち帰るしかなくなることを考えると、気の利いた贈り物とはいえません。同様に、飲食するスペースや給湯設備がない会社へデスクで食べにくい食品を贈ったり、外出する方の多い会社へ賞味期限の短い食品を贈ったりすることもできれば避けたいところです。
お中元を受け取れないお相手もいることを忘れずに
政治家や公務員、病院職員など、立場上お中元を受け取れない方もいらっしゃいます。また一般企業でも、会社の方針として受け取らないように決められていることがあります。とはいえ「お中元は受け取れますか?」とズバリ確認してしまうのは野暮というものです。「お中元をお届けしたいのですが、いらっしゃらない日はありますか?」と予定を尋ねるようにするとスマートです。