入院・療養中にお見舞いくださった方、お世話になった方には心を込めてお礼をしたいもの。快気祝いにはぜひ、回復していることをご報告し、感謝の気持ちを伝えるお礼状を同封しましょう。ここでは、基本的な書き方と例文をご紹介します。
「快気祝いのお礼状」基本的な文面構成
- 時候のあいさつ
- 病気・ケガで入院していた旨、お相手に心配をかけたことへのお詫び
- お見舞いにいらした・お見舞いをいただいたことへのお礼
- 退院したこと、退院後の報告(あいさつの次に入ることもあります)
- 快気祝いを贈る旨(追伸として最後に加えることもあります)
- お相手の健康を気遣う旨、書面での略式であることのお詫び
- 結語
封書で改まって書く場合は上記のような構成が一般的です。
メッセージカードなどでは(2)~(5)を簡潔にまとめます。
回復しているといっても、病み上がり(療養中)の身。「いきなりがんばりすぎでは?」とお相手が心配することのないよう、退院後しばらくは身体を気遣うことも伝えましょう。
また、「さて 私儀(わたくしぎ)」や「さて 私こと」は、行末に配置して、行末を一文字分程度空けるのが通例です。
では、これを踏まえていくつか例文をご紹介します。
上司への「快気祝いのお礼状」
- 拝啓 ○○の候 皆様にはお健やかにお過ごしのこととお慶び申し上げます。
さて、私こと
この度の入院に際しまして、突然のことで大変なご心配とご迷惑をおかけしながら、過分なお見舞いまで賜り厚くお礼申し上げます。
おかげさまをもちまして○月○日無事に退院することができました。
しばらくは自宅にて療養し、一日も早く職務に復帰できるよう体力の回復に努めますが、本復の際は改めてご報告させていただきたく存じます。
つきましては内祝いの印として心ばかりの品をお届けいたしますので、何卒ご笑納くださいませ。
まずは略儀ながら書中をもって御礼かたがたご挨拶申し上げます。敬具
平成○年○月○日
知人への「快気祝いのお礼状」
- 拝啓 ○○の候 皆様にはお健やかにお過ごしのこととお慶び申し上げます。
この度の入院中は、ご多忙の中わざわざお見舞いにお越しいただき、その上結構なお見舞いまで賜り誠にありがとうございました。
○○様のあたたかい励ましのお言葉はなにより心強く、感謝の念に堪えません。
おかげさまで順調に回復し、○月○日無事に退院することができました。
しばらくは自宅にて療養し、体力の回復に努めますが、本復の際は改めてご挨拶にうかがいたいと存じます。
末筆ながら皆様のご健康とご多幸を心からお祈りしております。敬具
平成○年○月○日
なお内祝いの印として心ばかりの品をお届けいたしますので、何卒ご笑納くださいませ。
「重ね言葉」に気をつけて!
病気やケガは決して喜ばしいものではないですから、身の回りで何度も繰り返すことのないように、お礼状でも「ますます、重ね重ね、くれぐれ、再び、次々、返す返す、いろいろ、いよいよ」といった重ねる言葉は使わないようにしましょう。