故人と親しかった方などには、遺族が思いもかけないような高額の香典をいただくこともあります。このありがたいお気持ちにどうやって応えればいいのか、目安になる考え方をご紹介しましょう。
基本的には「半額程度の香典返し」を
「当日返し」の場合は四十九日明けに改めて用意する
一般的には、香典返しは四十九日が明けてから、いただいたお香典の1/3~半額程度を目安としてお贈りするものです。高額の香典をいただいた場合も、基本的にはこの通りと考えましょう。葬儀当日に皆様へ同じ内容の香典返しを贈る、いわゆる「当日返し」で済ませてしまった場合は、四十九日明けに「いただいた分の半額から当日返しの分を差し引いた」程度の香典返しを改めてお贈りするとよいでしょう。
お相手が「なぜ多く包んでくださったか」を考えて
遺族を援助するつもりで多めにお供えしてくださる方も
幼い子を残して亡くなられた方の葬儀であれば「遺児の教育に役立ててほしい」ですとか、親族であれば「葬儀の費用を負担しないので、その代わりに」など、葬儀やその後に遺族へかかる経済的な負担を心配し、援助したいというお気持ちから、高額の香典をお供えくださる方も少なくありません。こういった事情がわかっているのに、遺族が四角四面にいただいた半額程度の香典返しを用意したのでは、お相手の気持ちを無駄にしてしまいかねません。
気遣いには気遣いで応える「お返し」の仕方もある
高額の香典をいただいた方へ感謝の気持ちをお返しする方法は、「香典返し」ばかりではありません。たとえ香典返しが半額に満たない品だったとしても、遺児の成長ぶりを折に触れて報告したり、折々のあいさつをまめにしたりといったことで感謝の気持ちはきちんと伝えられます。もしお相手がお困りになることがあったら、今度はこちらが親身になってあげればよいのです。