10万円の結婚祝いを親戚からもらったときのお返しは? 相場やマナーを解説

イラスト:開けられた赤白結び切り祝儀袋と10万円を前に、焦って電話をする新郎と新婦。「もしもし母さん、叔父さんの結婚祝い、10万円もはいってたんだけど」と新郎が言うと「『甥・姪は10万』て決めてあるのよ〜。内祝いも普通でいいわよ」と答える母親。

結婚した際には、式を挙げなかった場合や、式へお招きできなかった方からもお祝いをいただくことがあります。本来の「結婚内祝い」はお返しではなく「お祝いごとの幸せを当人たちからお裾分けする」という名目の贈り物ですが、お祝いをいただいたら、お返しに代えて「内祝い」をお贈りするのが一般的となってきています。

仮に親戚から10万円の結婚祝いをもらった場合、内祝いはどのように選べばよいのでしょうか?

今回は、10万円の結婚祝いを親戚からもらった際の内祝いについて詳しく解説します。相場やマナーだけでは判断しきれない部分まで解説しますので、参考にしてください。

親戚から10万円の結婚祝いをもらったときのお返しの相場は?

そもそも結婚内祝いとは?

結婚内祝いとは、結婚祝いをくださった方へ新郎新婦から差し上げる贈り物のことをいいます。「引出物」と混同されることもありますが、引出物は披露宴に出席された方に持ち帰っていただくお土産のこと。逆に言えば、結婚内祝いは「式を挙げないカップルへ結婚祝いをくださった方への贈り物」や「式へお招きできなかった方からの結婚祝いに対してカップルが差し上げる贈り物」であることがほとんどです。

結婚祝いへの「お返し」と呼ばれることも多い結婚内祝いですが、厳密にはお返しではなく「お祝いごとの幸せを当人たちからお裾分けする」という名目の贈り物です。

いただいた結婚祝いの半額3分の1程度が相場

一般的には、親戚への結婚内祝いは、いただいた結婚祝いの1/3〜半額程度の予算で選ぶものといわれます。叔父や叔母など新郎新婦よりも年上・目上の方であれば「内祝いにお金をかけるより、結婚祝いを新生活で役立ててほしい」とお考えでしょうから、素直に甘えて1/3程度の予算で選んでもよいでしょう。年若い従弟妹などであれば、結婚祝いもまだまだ負担が大きいものですから、半額程度の予算で選ぶとよいでしょう。

10万円以上の高額な結婚祝いをくださる方も、「お祝いを役立ててほしい、甘えてくれて構わない」というお気持ちでいらっしゃるのではないでしょうか。そうなれば、相場通り半額~3分の1の予算で選ぶのがマナーとも言い切れません。内祝いの予算はそこそこでも、新婚旅行のお土産をお持ちしたり、お中元・お歳暮を欠かさずお贈りしたり、近くへ来た際には顔を出したり、体調を崩された際にはお見舞いしたりと、その後のお付き合いで礼を尽くす方が喜ばれることもあるでしょう。

ちなみに「その親戚や娘・息子などが結婚した際に、新郎(新婦)の家族から10万円以上の高額な結婚祝いをもらったから」といった事情で高額な結婚祝いをくださることも珍しくありません。内祝いを選ぶ前には家族ともよく相談して、親戚方へはどのくらいお祝いをお贈りしたのか、内祝いにはどんなものをいただいたかなどを聞いておきましょう。

品物で結婚祝いをもらった場合は?

結婚祝いを現金ではなく品物でいただいた場合は、いただいた品物のおおむねの価格をインターネットや店頭などで調べてみましょう。これもお祝い金と同様に考えて、年上・目上の方からの高価な品であれば内祝いの予算も相場よりやや控えめにしておき、後々のお付き合いに気を配りましょう。お若い方からのお祝いや、結婚祝いとして一般的な価格帯の品であれば、内祝いは半額~3分の1程度の品物を選ぶとよいでしょう。

結婚祝いのお返しを親戚に渡す際のマナー

お返しを渡す時期・タイミングについて

親戚に結婚内祝いをお贈りする時期の目安は、結婚式を挙げるカップルの場合、結婚式の日から一カ月以内と言われています。また、結婚式の後にお祝いをいただいた場合は、できるだけ早めに手配しましょう。遅くともお祝いをいただいた日から一カ月以内には贈るようにします。「お祝いをいただいた方の住所・電話・お名前・内祝いの予算・手配済みかどうか」などをまとめたリストを作っておくと、配送などの発注をする際に便利です。

熨斗(のし)・お礼状の書き方

結婚内祝いののしにつける水引は、紅白もしくは金銀10本で、結んだ水引の端が上に向いた「結び切り」または「あわじ結び」を使います。これは簡単にはほどけない結び方を「両家が末永く手を取りあう」様子になぞらえたものです。

逆に、一般的なお祝いののしでよく見られる蝶結びの水引は、すぐにほどけ、何度でも結び直せる結び方を「よろこびごとが何度でもある」様子になぞらえたものですから、一生に一度の誓いを立てる結婚内祝いには適しません。

表書き・名前の書き方について

結婚内祝いの表書きは、上段を「寿」または「内祝」「結婚内祝」とするのが一般的です。下段は新郎新婦の苗字か2人の連名とされています。パートナーとの面識があまりない親戚に差し上げる内祝いであれば、名前を覚えていただくいい機会になりますので、連名にするとよいでしょう。

のし紙画像:紅白10本結び切り水引。吹き出しで「水引 紅白か金銀。10本で結び切り」水引の右上に熨斗マーク、中央上に「内祝」そこに吹き出しで「上段 内祝、結婚内祝、寿のいずれか」。水引下中央に「リンベル太郎 華子」吹き出しで「下段 新郎新婦の苗字、または二人の連名」

お返しの渡し方

結婚内祝いは、お祝いをいただいた先へ直接訪問し、手渡しするのが一番丁寧で礼儀正しい渡し方とされています。訪問の機会がもてそうであれば、2人で伺ってお祝いへのお礼と無事結婚した旨の報告をし、内祝いをお渡ししましょう。

一方、近年は親戚同士が遠隔地に住んでいることも珍しくなくなり、結婚内祝いを配送で手配することも一般的になっています。この場合は挨拶状を別送したり、親しい方であればお電話を差し上げるなどして、内祝いが配送で届く旨をあらかじめお知らせしておくとよいでしょう。

縁起の悪い品物は選ばない

結婚祝いにおいて、もしくはお祝い一般において「縁起が悪い」と言われる品もあります。例えば“縁が切れる”とされる「刃物」、“別れ”の象徴であり、“手ぎれ”の別名が手切れに重なるとされる「白いハンカチ」、“苦”や“死”をイメージさせる「櫛(くし)」といった品々です。

しかし近年、こうした「品物自体に否がないのに、名前やイメージなどで縁起が悪いと見なす」マナーは変えていくべきという考え方も出てきています。いろいろな考え方があることを踏まえると、まずは避けた方が無難かもしれませんが、例えば新郎が仕事で刃物を扱っているなど、内祝いに選びたい特別の事情や思い入れがある場合は、無理に他の品を選ばずとも、その旨一言添えてお贈りするとよいでしょう。

高額な結婚祝いのお返しを選ぶ際のポイント

親戚の趣味やライフスタイルを参考にして決める

お一人暮らしの親戚に、食べ切れないほどの量の飲食物をお贈りしたり、逆に、ご家族の多い親戚に、家族の人数に足りない数の飲食物をお贈りしたりすると、もらったはいいものの持て余してしまうかもしれません。飲食物であれば家族みんなで賞味期限内においしく飲食できるか、タオルや食器などの日用品であれば、デザインがかわいらし過ぎたり、モダン過ぎたりして使いづらくないかといったことも考慮しながら選びましょう。

お返しはいらないと言われた場合は、家族と相談して対応を決める

結婚祝いをくださるご親戚の中には「お返しや内祝いの気遣いは要らない」とおっしゃる方もあるかもしれません。しかしそれでも、お祝いをもらいっぱなしにするのはよくありません。まずは直接いただいた場合も、配送などで受け取った場合もきちんとお礼の気持ちを伝えるようにしましょう。その上で、家族などと相談して「新婚旅行のお土産の予算を少し多めにする」、「新郎新婦と会食の席を設けておもてなしする」などの対応を決めるのがよいでしょう。

品物選びに迷う場合はカタログギフトを検討しよう

こうした内祝いの品物選びが難しい場合におすすめなのが、カタログギフトです。お贈り先がカタログから好きなものを選べ、好きなタイミングに受け取れるため、確実に欲しいものを届けられます。どんな品物を選んだかお伺いする機会があれば、今後のお付き合いでのギフト選びにも活かせます。

以下の記事では高額なお祝いに加えて高級ギフトをいただいた際の選び方、贈り方を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

結婚祝いのお返しでおすすめのカタログギフト3選

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